棲不動産で紹介している「コウノミBASE」と同じ、舟橋夫妻がオーナーの一軒家。妻の陽子さんの実家を、設計士や工務店の手を借りながらも、夫妻がしっかりコンセプトをだして、自ら片づけやペンキ塗りなども担いながら改修したものです。

いちばんの魅力は、広々したLDK。北側和室と続けて一部屋に。さらに天井板をとって鉄骨の柱や梁を見せたことで、いっそう力強く伸びやかな空間に生まれ変わりました。普通の住宅では使わないような太さの柱やがっしりした骨組みにしてあるのは、陽子さんの親族がこうした鉄骨を扱う仕事をしていたため。設計士には鉄骨を白くペイントするプランを提案されたものの、謙一さんが「このままのほうがいい」と、元の色を残しました。鉄骨の柱やパイプをあえて見せている西側壁の一角も、謙一さんがこだわった部分。構造が見える安心感や、棚などを作りやすいなどの利点を備えた（いい意味で）少しひっかかるコーナーになっています。

グレーに塗り替えた外壁に大きく「２」と描いたのは、ここの住所が2丁目なのと、家としてのセカンドライフを新たにスタートしてほしいという願いをこめて。塗装屋にフォントを指定して描いてもらったものの、大きさや形がどうも気に入らず、結局二人が塗りなおしたというエピソードもうかがいました。大家夫妻の思いがこもった「ときわBASE」。住居だけでなく、教室やオフィス、ギャラリーなど、さまざまに使いこなしてみてください。

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